2006-04-08 春のうた 山の向こうの丘の上に 春を告げる花が咲いて 煙のように立ちこめる むせかえる花の匂いに 君の気配を思い出した いつかの夏の軒下に 置き去られて雨ざらし 色あせてひび割れて いつまでも忘れない かさついた冬の足音 はなやいだ春の足音 高らかな鳥のさえずり たよりない君の口笛 胸のうちにこだまして 春のうたが響き出した