2003-09-01から1ヶ月間の記事一覧
2人のあいだでゆるゆる育ちゆく気もちの隔たりを なんとなく受け流しつつ 日々は淡々と過ぎゆく けれども 単純に淋しくなったり、自分のエゴに嫌気がさしたり、来し方を後悔したり、 そんなとき ふいに波に足元をすくわれたみたいになる やけに心もとない …
バイト帰り 東の空に大きく広がった雲はピンク色に染まり 地平近くにわきあがった雲は真っ白 高い空はあせた青 三色のコントラストがそれはもう見事で オーロラにも負けないくらいじゃないかと思った 細い三日月が白く薄く光ってた
いつだって空を見上げてそこに青空や雲や月や星なんかを確認するとほっとする 窓や建物に切り取られた小さい欠片でも構わない 人工物に取り囲まれた日々の暮らしのなか 視覚をつうじてかろうじて天然を呼吸する 水面で口をぱくぱくする酸素不足のサカナのよ…
長く続いた夏の名残はしかし唐突に過ぎ去り うすら寒い秋の気配はつめたい雨と共に全身にまとわりつくよう しゅう雨はしのしのとやさしく降る だのに何だかくたびれた気分 買ったばかりの折りたたみ傘さして薄闇の中とぼとぼ歩く
焼きつけるよな強い陽射し やすみやすみ鳴くツクツクホーシ きわめつけは空の際に立ち上る入道雲の群れ 冷やしごまだれうどんをちゅるちゅると食す 先月よりよほど夏らしい 九月の連休、昼下がり
これのどこが「みずみずしい家族小説」やねん! だまされたー。 大まじめにふざけた話だ、と私は思った。大マジメにふざけていて、でも真面目な小説。 くすくすと(あるいはもっと声を上げて)笑いながら読んでいる途中。 よい意味で予想を裏切られたけど、…
先週ようやく「少年カフカ」を読み終えた。気になるところに色えんぴつで線を引きながら読んだ。ちょっと学生みたいな気分で楽しかった。それにしてもとんでもない分量の本であった。「親が子供に与える祈りと呪いというのは、ある部分ではくっついているの…