翌朝も考える

きれいな空や月なんかを見てうつくしく感じるのは
今まで見てきた記憶の中のそれらがいっせいに共鳴するからではないかと思った
日常で、旅先で、映像で、小説で、あるいは夢の中で
少しずつ蓄積していった
たくさんのイメージから生じる
心のふるえ
だって歳を重ねるごとにうつくしさを増すように思えるから
だからきっと無駄ばかりで回り道してぼんやり立ち尽くすわたしの人生も
そう捨てたものでもない
(かもしれない)