散歩遊泳

miyamya2005-09-17

用事を済ませた午後3時半
地図を持たずに知らない街を歩き始めた
ところどころでおおよその場所を確認しながら
気の向くまま道を行く
冴え冴えとした気分は指の先まで行き渡り
目に入る風景が胸のうちでどんどん尖ってゆく


このひろびろとした孤独は
私だけのものだ
いつかは甘い不自由も手にしたいけど
今はひとりきり
こんなにも自由
胸いっぱいに吸いこんで歩く


青空見上げては
君の歌口ずさむ
夕暮れ忍び寄る


見知った街角にたどり着く
安心と退屈とがないまぜになった感覚
日常が後ろから肩叩くけど
そしらぬ顔して歩くよ あとちょっとだけ


いつしか人混みに呑み込まれ
秒針の音が聞こえ出して
家路を急いだ