2006年の音楽(1)

アーティスト、アルバム、曲など、こちらも順不同でゆるゆる取り上げてみます。

今年は私の中でテニスコーツ元年ということで。テニスコーツ名義以外でのソロ作品もたくさん出ていて、とりあえずいろいろ入手したのですが、よく聴くのはやっぱりこの3作品です。ボールになりたかったりマイカーが炎上したりするわけなのだけれど、説明は不要なのです。鳴り響く音が全て。

ドラム、ギター、バイオリンという3ピース編成のオーストラリアのインストバンドテニスコーツと対バンするということで名前を知って、聴いてみたら、はまりました。シンプルでエモーショナルな、即興性の強い音楽。深夜から早朝にかけて聴きたい。夜の闇がどうしようもなく似合う。

  • moools「モチーフ返し」 kabadhi kabadhi kabadhi kabadhi「完全な昼間」

モールスのアルバムでは「分水嶺」と「zippoの絵柄になりなよ」が、最強。後者の「まわってねえっての 微動だも ヘイ!」のところで、必ず笑ってしまいます。あのハイテンションと説得力は真似しようと思ってできるものではない。酒井さんの天然の奇人ぶりとそれを支える2人という図が、とても好きです。変なバンドだ。kabadhi×4は、いわばモールス別ユニット。モールスだよりに「数学のようなインストバンドが多い中、かなり算数のような音になっております」とあって、まさにそんな感じ。和みます。2枚とも、テニスコーツの植野氏が参加しておるのです。

前作に比べて音が整い過ぎて物足りない印象を受けて、買ってしばらくはほとんど聴いてなかったんだけど、2ヶ月くらいしてからふと聴き直したら、大人しいという意味で整っているのではなく、どの楽器の音も過不足なく耳に入ってくるように丁寧に作られていることに気づいて、それからMDに落としてよく聴くようになった。今は、出先で何を聴こうか迷うような気分のときは、大抵このアルバムを聴く。こだまさんのトランペットの音ににじみ出ている、人間性としか言いようのない独特の魅力と、ダブロックサウンドに否応なしにひきつけられます。ワンマンライブは、本当に、最高でした。またライブやってほしい。

昔は受け付けなかったインスト物が去年くらいから大丈夫になってきたんだけど、今年は一気に聴く幅が広がりました。嬉しい。KAMA AINAはたまたま夜中にJ-waveをつけたらかかっていて、この美しい曲は一体誰?と思って即ネットで調べ、後日御茶ノ水に借りに行ったのでした。5曲目の「Car Song」。大好きです。マヘルは最初にライブ観に行きました。諸手を挙げて大好き、とは言えないけど、興味深い音。ちなみに2枚ともBill Wellsさんが参加している作品です。

  • yumbo「明滅と反響」

テニスコーツを好きになってからネットでマジキック関連をチェックしたりしていて、このアルバムは御茶ノ水で手にとってみて即ジャケ借り。平日の図書館でぼんやり聴くと、ものすごく、はまります。

長くなってきたので、分けます。