感傷、旅のこと

雪の円山公園

職場の常連のおじいさんが亡くなったと聞いて、ああやっぱり、と思った。以前は本当に毎日のように来ていたけれど、ここ半年くらいだろうか、あまり姿を見かけなくなり、格幅のいい人だったのがみるみる痩せていって、健康関係の本を借りてたし、思い出せる最後の表情はどこか思い詰めた感じの必死さが浮かんでいた。元気だった頃は、とっちゃん坊やがそのまま年を取ったような呑気な雰囲気で、図々しいところがあったのでちょっと疎ましがられてもいて、赤ら顔でいつもきちんとしたジャケットを着ていた。面影がくっきりと脳裏に浮かぶ。それくらい、日常の風景に溶け込んでいる人だった。誰かがぽつりと「元気なうちにもっと優しくしてあげればよかった」と言って、今の感情を一言で置き換えるとしたら、まさにそんな感じだなと思った。胸の内にすうすうとすきま風が吹くような心持ち。勝手な感傷だとわかっていても、やっぱり悲しい。

母が一泊で叔父の見舞いに行ってきてその様子を話してくれて、「かわいそう」という言葉は好きじゃないけど、かわいそう、としか言えなかった。今月中にまた行かないと、父も九州の田舎から出てくるかも、とのこと。わたしの記憶の中の叔父は社交的で自信に満ちていて、いつも優しかった。いっぱいよくしてもらったな。今さら何もできそうにないのが、もどかしくやるせない。

3泊4日で旅行に行ってきた。金曜の夜に夜行バスで出発して、京都、大阪、名古屋に1泊ずつ、慎ましくも豪遊(←自分的には)。2泊以上の旅行は久しぶりだったので準備に手間取り、出かけるのが億劫な気分にもなったけど、行ってみたらとてもとてもたのしかった。雪に追われる旅でした。デートしてくれたunionさん、aha_usagiさん、どうもありがとう!帰ってきたらきたで日常のよさも再認識し、旅はいいもんだなーと改めて思った。