日常サイケデリア

頭の中ではいよいよ大変なことが

夜中、机に向かっていたら膝の上に乗っかってきたクロを見てぼけーっとしてたら、ゆら帝の「グレープフルーツちょうだい(ALTERNATE MIX)」がiPodから流れてきて、まるでクロの気持ちを代弁しているかのように思えて、シュールな気分を味わう。「さっきからあなたの目の前でおとなしく座っているだけの僕だけど」「お前の大事な冷蔵庫の中身を全部食っちまうぞ!」

あまり読書がはかどらなくて、酔っぱらっては読み散らかしてばかりの今日この頃です。かろうじて読み終えた本をいくつか。

のはなし

のはなし

死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う

死刑 人は人を殺せる。でも人は、人を救いたいとも思う

好きなブログでとり上げられていた2冊。
伊集院さんの方はふつうにたのしく読めた。中高生の頃、たまに親に隠れてこっそり深夜ラジオを聴いたりしてたけど、オールナイトニッポンの2部かなんかに出ていた駆け出しの伊集院さんや久本まさみがすごく面白かったのを覚えている。やっぱり人気の出る人は初めからして違うものだなーと。
「死刑」は、とても興味深い内容で、いろいろ考えさせられた。今年になって読んだ本の中で今のところだんとつの面白さ。多くの人に読まれるべき本だと思う。死刑について自分がいかに何も知らなかったのかよくわかった。閉鎖病棟に入院した経験のあるわたしには、死刑囚の閉塞感、孤独感、絶望感はいかほどのものか、想像はつかないんだけど、とてつもなく苦しいだろう、ということはちょっとだけわかる(ような気がする)。人間の社会で罪を犯した人を、死をもって人が罰するということ。とても難しい問題だから、わたしのようないい加減な人間はつい考えることを放棄してしまうけれど、世の中には四つ組でがっぷり取り組んでいる人がいるという事実に感動をおぼえた。

しろい虹

しろい虹

部屋にて

部屋にて

千さんの新刊「しろい虹」を買ってきて読み始めたらとてもいい感じで、読み進めるのがもったいなくなり、そうだまずは前に買ってまだ読み切ってない「部屋にて」から読んでしまおうと思って、先に「部屋にて」を読み終えたところです。最近、買った本や友だちから借りた本が積ん読状態になることがとても多い。図書館で借りた本は期限があるから必死で読もうとするんだけど。
今の自分の精神状態に千さんの文章がちょうど合ってたみたいで、以前より内容がすんなり飲み込めた。こんなギリギリなことを書いちゃってこの人は大丈夫なのかなーと思ったり、でもそれも芸のうちなのかな、と納得させられるしたたかさもあるような。日常サイケデイリアって感じ。

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

3月のライオン (1) (ヤングアニマルコミックス)

ウミノさん待望の新刊。名古屋帰りのこだまの中で、柿の葉ずしを食べながらビールを飲みつつ読みました(プチ贅沢!)。迎え盆の煙を皆で見上げる場面がすばらしくて、絵だけで泣けてきた。普段そんなにマンガを読まない方なので、ここまでのめり込んで読む作家は岡崎京子以来かもしれない。今後がさらにたのしみ。