はじめて降り立った駅の長い商店街を端から端までなんとなく歩いてみた
商店街の終点には持ち帰りの焼き鳥屋があって缶ビールも売っていたけど
店頭でひとり飲み食いするのはさすがに恥ずかしくて止した
たくさんの知らない店に、たくさんの知らない人の暮らしが絡みついている様子を見るともなく見て
東京は本当に広いんだな、と改めて思った
面積のことではなく
まだまだ知らない街がいくつもあって、びっしりと人が棲みついている
私の知らないどこかの街で君が普通に生活していることを想像する
同時に、もしかして出会えたら好きになれるかもしれない人が世の中にたくさんいるであろうことも想像する
可能性は無限(あるいは夢幻)


ここ何年かで片想いのしょっぱさは味わいつくしたはずなのに
顔を見ただけで一体どうしてあんなに嬉しくなれるのか
自分でも呆れるほど単純でひたむきで、手のほどこしようがないよ
もし君が望むなら
どこまでも