夏間近

ようやく梅雨らしいじめじめした日が続いてます。気圧が低いとなんとなく体がだるいし外に出るのも億劫だけど、休みの日に雨ふりだと気もちが安らぎます。今日の晩ごはんは、かぼちゃの直煮(高山レシピ)、トマトとじゃこのサラダ(「酒のさかな」より)、ゴーヤチャンプル、と家の畑で採れた夏野菜づくしで、わしわし食べたら気怠さが一気に吹き飛びました。出かけない休日は基本的に休肝日とするのが自分内ルールなので、お酒が飲めないのが唯一悔やまれるところ。明日は古本酒場で飲むぞー!

八日目の蝉

八日目の蝉

最初から最後まで3〜4時間かけて一気に読み通した。力作。面白いんだけど、好きか嫌いかで言ったらそんなに好きじゃないのが、わたしにとっての角田さんの物語世界。生まれついた家庭で与えられた役割にいくらなじめないとしても、家族の影響から人は完全には自由になれなくて、時に祝福として、時に呪縛として、様々に形を変えて個人の心を制限する。あるいは学校だったり、恋人との関係だったり。そんな感じのことが角田さんのテーマなのかなとわたしは思っていて、その「座りの悪さ」から一心に目をそらさないところが、苦手でもあり、すごいなーとも思う。ラスト、「がらんどう」な主人公のささやかな希望の描き方は、すごく好き。
職場のリクエスト票に「八日目の蝿」と間違えて書いて出した人がいたらしい。ハエではせっかくのタイトルが意味不明。

テースト・オブ・苦虫〈4〉

テースト・オブ・苦虫〈4〉

軽妙な語り口調と、独特のユーモアのセンスが、馬鹿馬鹿しくも可笑しい。個人的には、このナンセンスさを楽しめるか否かで、心に今どれくらい余裕があるか判定できそうな気がした。