立派に きちんと 風邪をひいたのである

金土日の三連勤、風邪をひいて散々だった。熱こそ出ないけど喉が痛くて体がだるくてどうにも働く気になれないところを、どうにかこうにかやり過ごした(でも食欲は衰えないし、お酒は飲んでたけどね)。思えば先月も風邪っぴきだったし、去年の日記をふと見たらちょうど一年前もやっぱり夏風邪に苦しんでいた。もしかして実は体弱い?きっと、容量は大きくないんだけど、体が頑丈なのをいいことに、ついつい気張って過積載状態になってしまうのよね。違うかな。でもこの3日間はほんとうにだるくて辛くて、なんもかんも投げ出して引きこもりたくなった。明日は心ゆくまでのんべんだらりと過ごそう。そして久しぶりにゆったり湯舟に浸かってたまった疲れを取るのだ。

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

そんな体調の悪い状態でも読むのを止められずに、先へ先へとがっついて読み進めたせいか、読み終えても全然すっきりした気持ちになれなかった・・・基本的に謎解きに興味がないのと、なんか、世に広くすんなり受け入れられている感じに、うまく気持ちがなじめなかった。多分、人として「ひっかかる」ところが全く違うんだろうな、という気がしてしまったのだ。きっと、元気なときに読み返したら全く違う感想になると思う。でもこれはこれで偏った一個人の生の感想としてありじゃないかと。書評じゃなくてブログなんだし。それに、風邪なのにひたすら読み続けたというのは、やはり内容がとても魅力的だったからだと思う。夏子さんの妄執ぶりは明らかにいっちゃってるのに存在が普通に受け入れられていて、いい味(←キャラ萌え)。伊坂作品の女の子は(いい意味で)お人形さんっぽくって好感が持てる。男子から見た女子像の正しい姿という感じ。まだ3冊しか読んでないから見当違いの感想かもしれないけど。

チエちゃんと私

チエちゃんと私

弱ったときにはばななさん、というわけで手の届くところにあったばなな本を拾い読みして、息を吹き返した。ミステリーを好きな人が読んだら、何も起こらなくて独りよがりで全くつまらない、と思うかもしれないけど、心の動きを丁寧に追っているところや、こういう生き方もありなんだ、と繰り返し示してくれるところに、心からほっとさせられる。読む前と後とでは、目に映る景色が違ってくるのです。