夏のおわりと秋のはじまりのブルー

miyamya2007-09-11

去年の春に「終電で酔って一人泣いた」ことを思い出したら、自分の中で封印されていた記憶がよみがえってしまったようで、わけもなく悲しい気分に。昨日は、髪を切りに行ったその足で出かけたので用事のまえに少し時間ができて、何をしようか迷いつつふらふらと井の頭公園に行った。小雨が降ったり止んだりの夕暮れの薄暗い公園で、ベンチに座って缶ビールを飲んで、しんみりと物思い。最近なんとなく浮き足だっていたけれど、あのときの悲しさを思い出したら、浮かれ気分はしゅるしゅると萎んで、胸のうちは色あせた濃紺みたいなトーン。そのあとは、とても楽しい夜を過ごしたのだけれど。

悲しい気もちはどうして青い色に喩えられるんだろう、と真夜中にふと思ったら、小説のセリフが頭に浮かんだ。「あんまりたくさんありすぎるものを見ると、人間は不思議と悲しくなっちゃうんだよ。」主人公が子供の頃、お父さんと手をつないで星空を見たときの思い出。海も空も、どこまでもはてがなくただひたすらに大きいから、限りある存在である人間は、自らの輪郭をなんとなく感じとって悲しくなるのだろうか。

真っ青に晴れた空を見ると単純に嬉しくなるけど、青空を思い返すと、やっぱり何故だかちょっと悲しい。青い空について歌った曲はすぐにいくつか思い浮かぶし、どれも好き。「青空に」は、特に。