寝言にだってつきあうよ

昨日、出かけた行き帰りの移動中に「窓に地球」というキセルのアルバムをひさしぶりにじっくり聴いた。特にその中の「方舟」という曲が、何だかやけにしっくり気分になじんで、何度もくりかえし聴いた。

で、今日の仕事帰り、自転車で坂を下ったそのままの勢いで家の近くのミニ商店街を突っ切ろうとしたところ、スピーカーから耳に飛び込んできたのはまさにその「方舟」、一瞬、自分の頭がおかしくなったのかと思ったけど、慌てて自転車を停めてよくよく聴いてみてもやはりそうだった。日曜日の夕方と夜のあわい、人通りの絶えた商店街で、音のよくないスピーカーからひかえめな音量で流れるキセル。嘘みたい。せっかくだからと自販機でコーラを買って一息ついた。西の空には三日月、頭上にはまばらに星が薄く光り、近頃、空はもうすっかり秋の風情。

帰り道にその商店街を通るのは週にせいぜい１〜２回、買い物やお金をおろすとか用事のあるときがほとんどで、通り抜けるのに要する時間はほんの十秒足らず。次に流れてきたのは桑田さんの歌声だったから、やはりいつものように有線のリクエスト放送だったのだろう。巡り合わせに驚くばかり。音楽の神様の気まぐれか。

サビのところで花火とかスプリンクラーみたいな感じの音が、入ったり入らなかったりするのが、すごく好き。