真夜中に、波のように

文章にしたとたん気がゆるんだのか何なのか、金曜の晩と日曜の晩、つい飲んでしまった。この「つい」ってのが曲者なんでしょうね。でも量はそんなに飲まなかったし、大丈夫、まだまだやる気あり。
台風一過の晴天、仕事はとても忙しくて一日があっという間に過ぎてった。
一旦眠って起きて、音楽をかけて読書で夜ふかし。セイリ痛が次第にひどくなり、そろそろ我慢の限界、というところでホットミルクを飲んで鎮痛剤を服用。痛みの波をこらえつつ気づいたのは、曲に合わせて適当に楽器を鳴らしていると不思議なくらい痛みを感じないこと。気のもちようで違うものだな、と驚く。

あなたの呼吸が止まるまで

あなたの呼吸が止まるまで

年上の異性に性的な暴力を受けて、誰にも、親にも言えなくて、自分の中に呑み込んで、否が応でも成長せざるを得ない感じが、すごくよく書けてるなーと思った。島本さんの小説は、そんなに好きな世界じゃないけど、着実に上手くなっていってるから偉いと思う。丁寧な仕事ぶりに好感。

だんだん日差しの匂いが濃くなってきて、近所の家々の窓が一つ、また一つと開け放たれていく。じっと閉じこもっているような冬とは違い、夏は、青空と地面とよその家の境界線が消える。太陽も出ずっぱり。

耳をすます旅人

耳をすます旅人

読み始めてすぐに、一つ一つの文章が、まるで歌の詞みたいに味わい深いことにびっくりした。さすが歌手で詩人。ページをめくるごとに、日本各地の風景と友部さんの記憶が渾然となって、添えられた白黒写真がスパイスのように全体をきりりと引き締めている感じ。ナイスコラボレーション。急いで読むと全然よくないので、ゆっくりのんびり味わうことをオススメします。