ねずみ女房

先週、返却カウンターでたまたま手にした本が河合隼雄のまだ見たことないタイトルの本で、奥付をチェックしたら去年出版されたものだったので、よし!と思って借りてきた。

心の扉を開く

心の扉を開く

読み始めたら止まらなくて、休日前の真夜中に没頭して読んだ。河合先生がお薦めの図書について語っている本。村上春樹アフターダーク」やよしもとばななハゴロモ」などがとり上げられているのが、とても嬉しかった。中高生の頃ばななや春樹を「そんな下らない本ばっかり読んで」と両親に非難され続けたのは、ちょっとしたトラウマなのです。それに「アフターダーク」って批判的な書評しか読んだことなかったけど、好きな小説なので。河合先生のユニークな解釈は興味深かった。とても面白かったので、とり上げられている他の本も読んでみたくなって、まずは児童書を数冊。

かいじゅうたちのいるところ

かいじゅうたちのいるところ

この本の存在はずっと知ってたけど読んだことなかった。短い絵本なのに、濃密で、絵をじっと眺めていると物語の中に吸い込まれそう。感触や空気の匂いまで伝わってくるような。2004年に第89刷、というのもうなずけます。
ねずみ女房 (世界傑作童話シリーズ)

ねずみ女房 (世界傑作童話シリーズ)

前もってあらすじなど事前情報が頭にあったのに(だからか?)まだ物語の中盤から涙がぽろぽろ落ちてきて、あれ、わたしどうかしちゃったのかな、と頭のどこかで冷静に思いつつ、結局、読み終えるまで涙は止まらなかった。子供のとき読んだらどう思ったかわからないけど、大人になった今、読めてよかった。挿し絵も、文章も、かけねなしに素晴らしかった。

というわけで勢いあまって河合先生の他の著作にも手を出しました。

ケルト巡り

ケルト巡り

仏教が好き!

仏教が好き!

仏教の方は最初の方ちょっとわかりづらくて読み飛ばしたけど、途中から面白くなってきて一気に読み終えたので、再読しようっと。読書の秋です。