好き嫌い

朝の通勤時、車のフロントガラス越しの桜並木が、花びらの大半は雨で地面に落ちたけど、萼がまだ残っているせいか濃い桜色に染まっていて、雨ににじんでとてもきれいだった。花散らしの雨。

月曜は母が泊まりで出かけたので久しぶりに宅録した(自室の仕切りがふすまなので人がいるとどうしても気になってしまう)。宅録すると、交感神経が活発になる気がする。2〜3時間は飛ぶように過ぎていくし、お腹もあまり減らない。風呂にも入らず没頭している姿は人には見せられない。カリンバをずっと弾いてたら親指の皮膚が薄くなってかさついてきた。最後の4トラック目を仕上げるまえに力尽きて眠る。昨日は酔っぱらってさっさと寝てしまったので、今夜か明日の朝こそ終わらせたい。

先月末に一緒に飲んだ学生のときの先輩に「君は好き嫌いが激しいよね」と言われて、そんな風に思われていたということにびっくりした。教師やってるような人にはそう見えても仕方ないかのもしれないけど、あまり面と向かって言われたことない。たしかに、いったんこの人ダメ、と思うと自分の中できっぱり線引きして拒絶する傾向はあるな。それが傍目にはいくぶん極端に映るのかもしれない。職場でお局さまとの関係が最悪なのは、わたしが歩み寄る姿勢を全く見せないせいもある。大人げないとは思っているんだけど。

子供のころ、食べ物の好き嫌いはなかったけど、音の好き嫌いはものすごくあったことに、あるとき気づいた。エレクトーンで右足のペダルで音量を調節するのが不自然に感じて好きじゃなかったし、ビブラートのかかった音は気持ち悪かった。ピアノは音の強弱が激しすぎて苦手だった。母が弾くので家にあったクラシックギターマンドリンの音も嫌いだった。家に昔あったステレオの音の感じとかすごくよく覚えてる。自分で音楽を聴くようになってからは、いわゆる美声より変な声のミュージシャンを好きになることが多かった。音の好き嫌いも少しずつ克服していった。ギターをちゃんと好きになったのはキセルを聴くようになってからだし、バイオリンはダーティースリーから。音そのものに関しては、今でも選り好みが激しいようです。完全に主観だけど。音に限らず、色とか、質感フェチ的な面はあるかも。

読んだ本の感想を書くつもりだったのに、全然違うことを書いてしまった。時間がないので今度にします。