春眠

ケヤキの新緑

雨も好きだけど、雨上がりにのぞく晴れ間はもっと好きかも。昨日の休みは一日ずっと家にこもって着替えもせずに寝たり起きたりしてた。ちょっと前まで朝一旦起きると睡眠時間が少なくても目が冴えてしまって寝直せずにいたのに、最近、二度寝が普通にできるようになってきた。神経の緊張が上手い具合にゆるんでいる感じ。あまり更新してないけど(したいんだけど)、元気です。

読んだ本の感想をまとめて。

本屋の新刊コーナーで背表紙を見て思わず手に取ったらイラストはタムくんだしこれは・・・と思って読んでみたら、面白かった。マーケティング的に狙ってる読者層のど真ん中だな自分、という感じはしたけど、素直に楽しめた。嫌味なくさらっと読めて、納豆も好きだし、なんといってもタイトルが秀逸ではないかと。

主題歌

主題歌

上手いなーとは思うけど、内容に個人的にそんなに興味が持てない感じ。センスの良い(とされている)単館上映のサブカル映画みたいな印象。好きな人にはたまらないんだろうな。表題作のラスト、結婚式で女の子が弾き語りする場面はぐっときた。

サイゴン・タンゴ・カフェ

サイゴン・タンゴ・カフェ

結構ボリュームがあったけど一気に読んでしまった。面白かった。独特のちょっと甘く重いムードがありつつ読みやすい。「バンドネオンを弾く女」、例えば角田さんだったらもっと類型に当てはめて息苦しさを綿々と描写しそうな気がするけど、個々の人間として細部が生き生きと描かれていて、そこがすごくいいなーと思った。夫婦喧嘩の場面で

 のりへいっ!と、鈴子はドスのきいた太い声を響かせた。いつものように「お父さん」と呼ばずに名前を呼んだのは、一人の男として糾弾しなければならないと思ったからだ。

この、のりへいっ!てところが印象に残った。あと、鈴子の握ったおにぎりが美味しくて、範平の浮気相手が鈴子のパート先の弁当屋に通っていたというエピソードとか。

豊かで複雑な、僕たちのこの世界 森達也対談集

豊かで複雑な、僕たちのこの世界 森達也対談集

かなりボリュームのある対談集。森さんが違う相手に同じ話を繰り返し話しているおかげで、内容がしっかり頭に入った。小林よしのりとの対談が特にスリリングだったと思う。主義主張の近い相手とうなずき合う様子より、意見の違う相手を理解しようと努める方が、読む側としては面白い。異種格闘技的で。

こうふく みどりの

こうふく みどりの

好き。職場の同僚は後半がよかったと言ってたけど、わたしは初めからたまらなかったです。何がそんなにいいんだろうなーと改めて考えるとよくわからないんだけど、感覚としては、えーと、自分から出たばかりの排泄物をまじまじと見てしまうことってないですか?わたしはたまにあって、きれいなものじゃないんだけど、ちょっと前まで自分の体の中にあったものって、いとおしいとまではいかなくても、連帯感(に似た何か)をおぼえる。そういう類の共感。

ここ何冊かのちょっと煮詰まった感が抜けたように思ったんだけど、単に読む側の気分かな。たのしく読みました。